車中泊で日本全国を周ろうとすると、どうしても高速道路を使った長距離運転が多くなります。
ですが、ハイエース8型には**クルーズコントロール(定速走行機能)**が標準では装備されていません。
追従型(ACC)のように前車との距離を保つ機能はありませんが、
**速度を一定に保つ「定速クルーズ」**であれば後付けで装着することが可能です。
今回は、実際に部品を購入し、自分で取り付けを行った手順をまとめていきます。
※なお、次期モデルのハイエース9型では安全性能が強化され、追従機能付きオートクルーズが標準装備されました。現行8型に乗り続けるなら、後付けクルコンは十分アリな選択だと感じました。
今回購入したもの
スロットルコントローラー/オートクルーズ
PIVOT 3-drive・α(3DA-T/TH-1A/BR-2 3点セット)
高速道路の長距離運転の強い味方になるアイテムです。
- アクセルを踏まずに速度を一定に保てるオートクルーズ機能付き
- 渋滞追従ではなく、速度固定タイプなので操作がシンプル
- スロットルレスポンスの調整が可能
- 街乗りから高速走行まで運転がかなり楽になる
「完全自動」ではありませんが、長距離移動時の右足の疲労は確実に減ります。
クルーズコントロールスイッチ(トヨタ純正)
トヨタ純正 クルーズコントロールスイッチセット
このスイッチを追加することで、
- 純正と同じ位置にクルーズ操作スイッチを設置可能
- 後付け感がほぼない
- 見た目・操作性ともに純正ライク
社外スイッチも選択肢にはありますが、
ハンドル周りの統一感を重視するなら純正一択だと思います。
取り付け手順
① ステアリングコラムカバーのネジを取り外す
まず、クルーズコントロールスイッチを取り付けるために
ステアリングのエアバッグを取り外す必要があります。
ここでのポイントは、ステアリングコラムカバーの固定ネジを外すタイミングです。
先にバッテリーを外してしまうと
・ハンドルロックがかかる
・ステアリングが回らなくなる
・ネジの位置にアクセスできない
という状態になってしまいます。
そのため、バッテリーを外す前にネジを外しておきます。
作業手順
1.エンジンをかける(パワステが効くためハンドルを簡単に回せます)
2.ハンドルを90°回す
3.ステアリング裏にある赤丸のネジをトルクス(T25)で外します

ネジは左右の2か所あります。
② バッテリーのマイナス端子を外す
ショート防止・エアバッグ誤作動防止のため必須です。
⚠️ エアバッグを扱う作業になるため、作業は自己責任で行ってください。

⚠️ 寒冷地仕様のハイエースは注意
寒冷地仕様の場合、
- 助手席側
- 運転席側
の2か所にバッテリーが搭載されています。
どちらか一方だけ外していると通電したままになるため、
必ず両方のバッテリーのマイナス端子を外すようにしてください。
バッテリーのマイナス端子を外したら、端子がボディに触れないようウェスなどで包んでおくと安心です。
③ エアバックを外す
ハンドル横のカバーを外すと、エアバッグ固定ネジにアクセスできます。
その後、**トルクスドライバー(T30)**を使って赤丸部分のネジを緩めます。
※ネジは完全には外れない構造になっています。
ネジは左右2か所あります。

なお、奥の方にトルクスネジがあるため、私はラチェットタイプの工具を使用しました。
左右のネジをしっかり緩めたら、
エアバッグを正面から引き抜くだけで外れます。
エアバッグには配線がつながっているため、
勢いよく引っ張らず、ゆっくり外してください。
もし外れない場合は、
ネジが完全に緩んでいない可能性があるので、もう少し緩めてみてください。
④ エアバッグの配線を外す
エアバッグ裏には配線が2種類あります。
エアバッグ配線
黄色い爪を上に持ち上げてロックを解除し、
オレンジ部分のコネクタをまっすぐ引き抜きます。
無理に引っ張ると破損する可能性があるため、
ロック解除を確認してから外してください。

ホーン配線
こちらはロックがないため、
そのまま引き抜けば外れます。

⑤ 純正クルーズコントロールスイッチ取り付け
ここでいよいよクルーズスイッチを取り付けます。
クルーズコントロールレバースイッチ(84632-34011)に
ハーネス(84633-48020)配線を接続します。

ハーネス(84633-48020)のもう一方の配線を 上側の赤丸の位置へ差し込みます。

カプラーオンなので、 差し込むだけで接続完了。
最後に、 赤丸位置の2か所をネジ(90159-50199)止めして固定します。

純正部品なのでフィッティングは完璧で、
見た目も完全に純正仕様になります。
この作業が終わったら、エアバッグを元通りに戻します。
⑥ ステアリング下カプラーへ配線追加
次に、クルーズコントロール信号を取り出すために
ハンドル下にあるカプラーへ配線を追加します。
まずはステアリングコラムカバーを外します。
カバーは上下分割式で、下側を外せばカプラーにアクセスできます。

ハンドル下にある赤丸のカプラーを外します。

カプラーの白いロック部分を精密ドライバーなどで軽く持ち上げてロックを解除します。

白黒の配線の横の空き端子(赤丸)へ **リペアハーネス(82998-24290)**を差し込みます。

差し込んだら、リペアハーネスの先端に
オスギボシ端子を取り付けておきます。
この配線が、後ほど取り付けるクルーズコントロール本体と接続されます。
⑦ ミラースイッチパネルの取り外し
ここは写真を見ながら進めると分かりやすいポイントです。
1. クリップ2か所を外す
まずはミラースイッチパネル周辺のクリップ2か所を外します。


※ 写真では赤丸で位置を示しています。
内張り剥がし、もしくは指で慎重に外してください。
2. ボンネット・給油口レバーを外す
次に、
- ボンネットオープナー
- ガソリン給油口オープナー

のレバーを外します。

赤丸部分を押しながら引くと外れます。
こちらも写真で位置を確認してください。
3. カバーを外す
レバーを外したら、カバー全体を外します。

写真のように下側を持って手前に引くと外れます。
無理にこじらず、ツメの位置を意識しながらゆっくり外すのがコツです。
4. 各カプラーを外す
カバーが外れたら、裏側に接続されているカプラーを外します。
外すのは以下の3か所です。
- ① エンジンスイッチのカプラー
- ② オートランプのカプラー
- ③ ミラー調整スイッチのカプラー
それぞれの位置は写真で確認できるよう、
こちらも赤丸で場所を示しています。

カプラーのツメを押しながら、
無理な力をかけずにまっすぐ引き抜いてください。
⑧ アクセルハーネスの取り付け
次にアクセルペダルの配線へ専用ハーネスを取り付けます。
作業前に必ず以下の状態にしてください。
- シフトをPレンジにする
- パワースイッチをOFFにする
- ドアを開けた状態で15分以上経過させる
⚠️ この手順を守らないと
チェックランプが点灯する場合があります。
準備ができたら作業します。
アクセルペダルのコネクターを上に引き抜く

PIVOT専用ハーネスを割り込ませる
専用ハーネスはカプラーオンなので、差し込むだけで接続できます。

アクセルハーネスは長さに余裕があるため、そのままだと垂れてきてしまいます。
配線がペダル付近に落ちてくると危険なので、
赤丸の位置で結束バンドを使って固定しました。

⑨ ブレーキハーネスの取り付け
次にブレーキスイッチへ配線を接続します。
アクセルとブレーキの間にあるブレーキスイッチのコネクターを抜く

専用ハーネスを割り込ませる

こちらもアクセルと同様、
カプラーオンで簡単に接続できます。
⑩ ユニット本体の取り付け
次にクルーズコントロールのユニット本体を取り付けます。
電源コードとスイッチコードをユニットに接続し、配線が抜けないことを確認

ユニット本体を両面テープで固定します

設置場所は配線の取り回しがしやすく、
運転の邪魔にならない場所を選びましょう。
⑪ スイッチ配線の接続
スイッチコードの白い配線に
メスのギボシ端子を取り付けます。
そして、
⑥の工程でオスのギボシを取り付けた配線と接続します。
接続する際は
「カチッ」と音がするまでしっかり押し込んでください。

ここが緩いと走行中に外れる可能性があります。
白い配線は長いので結束バンドを使ってまとめています。

⑫ 電源コード(各配線)の接続
電源コードには以下の5本の配線があります。
- アース(黒)
- ブレーキ電源(赤)
- ブレーキスイッチ信号(灰)
- 車速信号(オレンジ)
- リバース信号(ピンク)
まずはアース線を接続します。
アース線の接続
電源コードの黒いアース線を車体へ接続します。
取り付け位置は
アクセルペダル上にあるボディアース用のネジです。

- ネジを少し緩める
- アース端子を差し込む
- ネジをしっかり締めて固定
ボディと確実に導通するよう、しっかり固定してください。
ブレーキ配線の接続
次にブレーキハーネスへ接続します。
電源コード側の
- ブレーキ電源(赤)
- ブレーキスイッチ信号(灰)
をブレーキハーネスの配線へ接続します。
接続の組み合わせは以下です。
- 青 → 赤(ブレーキ電源)
- 黄色 → 灰(ブレーキ信号)
オスメスのギボシ端子が最初から付いているため、差し込むだけで接続できます。
接続する際は
「カチッ」と音がするまでしっかり押し込みましょう。
ここが甘いと走行中に外れる可能性があり、トラブルの原因になるため注意してください。
⑬ 余った配線の処理
ブレーキハーネス側には
- 白
- 黒
の2本が余ります。

この配線は今回の取り付けでは使用しません。
そのままにするとショートの原因になるため、
絶縁テープでまとめて保護しておきます。
最後に余った配線を束ねて絶縁テープで固定しています。

⑭ 車速信号・リバース信号の接続
まず配線通しを使ってディスプレイオーディオ裏まで配線を通します。

その後、ディスプレイオーディオ裏にある配線から、車速信号とリバース信号を取得します。
ディスプレイオーディオ裏にある配線から、車速信号とリバース信号を取得します。
使用する車両側の配線は以下です。
- 車速信号(緑/白)
- リバース信号(オレンジ)
接続手順
- 車の車速信号(緑/白)をカット
- 車のリバース信号(オレンジ)をカット
次にクルコン側の配線と圧着して接続します。

- 車の車速信号(緑/白)+ クルコンの車速信号(オレンジ)を一緒にかしめる
- 車のリバース信号(オレンジ)+ クルコンのリバース信号(ピンク)を一緒にかしめる
圧着後は配線が抜けないか確認し、必要に応じて絶縁処理を行ってください。
また、ディスプレイオーディオ側の配線にはオスのギボシ端子を取り付けておきます。
接続する際は
「カチッ」と音がするまでしっかり押し込みましょう。
ここが甘いと走行中に外れる可能性があり、トラブルの原因になるため注意してください。
⑮ コントローラーの取り付け
コントローラーの位置を決めてユニットに接続します。
私はメーター左側に両面テープで貼り付けました。
視線移動が少なく操作できる位置なのでおすすめです。

⑯ 初期設定
車速パルス設定
トヨタ車は**P-4(出荷時設定)**になっています。
そのため基本的には設定変更は不要ですが、念のため確認しておきます。
- ブレーキを踏まずにエンジンスタートボタンを2回押す
- DOWNスイッチを3秒長押し
- DOWNスイッチを離す
- パルス数が表示される
- UP / DOWNスイッチでパルス数を選択

- 3秒操作なし → 点滅表示
- 5秒操作なし → norに戻って設定完了
アクセル設定
- ブレーキを踏まずにエンジンスタートボタンを2回押す
- コントローラーのUPスイッチを10秒長押しして表示を「0」にする
- 表示が0になったらUPスイッチを離す
- アクセルペダルを踏まずにSETスイッチ(中央)を押す
- アクセルを奥まで踏み込む
- もう一度SETスイッチ(中央)を押す
- 表示が100になるまでアクセルを踏み続ける
- 表示が100に変わったらアクセルペダルを離す
- 表示がnorになれば設定完了

まとめ
ハイエース8型には純正でクルーズコントロールが装備されていませんが、
PIVOT 3-drive・αと純正クルーズスイッチを使えば後付けでクルコンを装着することが可能です。
今回の作業のポイントは以下です。
- エアバッグを外すためバッテリーのマイナス端子を外す
- 寒冷地仕様はバッテリーが2個あるので両方外す
- ステアリング下のカプラーへリペアハーネスを追加
- アクセル・ブレーキは専用ハーネスでカプラーオン接続
- 車速信号・リバース信号はディスプレイオーディオ裏から取得
作業自体は配線の理解があればそこまで難しくなく、DIYでも十分取り付け可能です。
実際に使ってみると、高速道路でアクセルを踏み続ける必要がなくなるため
長距離運転の疲労がかなり軽減されます。
車中泊旅や長距離ドライブが多い人にとって、クルーズコントロールはかなり快適装備になります。
ハイエースで長距離を走る人には、かなりおすすめのカスタムです。
【余談】DIYを重ねた愛車、今いくらで売れるか気になりませんか?
ハイエースは中古車市場でも人気が高い車種です。自分で手を加えて愛用してきたハイエースは、手入れが行き届いている分、市場価値を知るきっかけになることもあります。
「いつか乗り換えるかも」「2台目が欲しくなった時、今の愛車はいくらで売れるんだろう」と感じたら、オークション形式の買取サービスで相場を知っておくのも一つの手です。
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